朝7時から12時（正午）まで、数十艘の漁船が湖面に浮かびます。海底のしじみを掬い取る金属製の道具を「じょれん」といい、長い竿のついたじょれんを船上から操るものを「舟引き漁」といいます（上写真）。体ごと水中に浸かり、短い柄のついたじょれんを使うものを「腰引き漁」といいます（下写真）。

じょれんに入ったしじみは船上へ引き揚げ、選別と洗浄を行います。

漁が終わると、それぞれ市場へ向かい、しじみを出荷します。

小川原湖では、全国でも珍しいしじみ専用の市場施設（小川原湖地区卸売魚市場）が設置されており、小川原湖で漁獲されたしじみを安定的に出荷する体制を整えています。このような環境整備や資源管理、流通体制の整備などが評価され、平成29年12月に「地理的表示保護制度」（GI）に登録されました。

小川原湖のしじみ漁は、禁漁期間がなく、一年を通じて認められています。そのため、他地域で漁が行われない時期にも漁を行い出荷することが可能です。

定刻になると漁協に仲買人が集まり、競りが始まります。

仕入れたしじみを自社へ持ち帰り、改めて選別および洗浄作業を行います。その後、全国へ出荷するものと、加工して販売するものに分けられます。